[ コンセプト ]
 水は液体であり、凍らせ固体化する、もしくは容器に入れるなどしなければ、その物体の「形」を作り出すことは容易ではない。「形」のないものに形を与えることは、様々な既存の取り組みでなされているが、それを音と合わせて変化させる試みは多くない。空気の振動である「音」、物体が振動することで生まれる「形」を同時に扱い変化させ用途考えた。
 そこで、私は物体の持つ「固有振動周波数」に着目した。物体は、それぞれ固有振動周波数を持っている。水も例外ではなく、ある一定の振動周波数を与えることで共振を起こし、それが波紋として現れる。この波紋は、水が液体である時になせる唯一の形と言えるのではないだろうか。

[ 作品の内容 ]
 本作品は、アクリルで製作した水槽に張った「水」に特定の周波数のsin波を単独で、また、複数の近い数値の周波数を2つの振動スピーカから出力し、水面に不思議な波紋を生じさせます。単独の周波数のsine波を出力した際には、水面に規則正しい波紋が生じ、複数の周波数のsin波を出力した際には単独の周波数を用いた時よりも複雑な波紋が生じます。複数の周波数を用いた場合、波紋の形状が複雑であるだけでなく、波が出現する位置も変わります。そのような不思議な波紋の形・位置といったパターンが、sin波の音と合わせて出現する様を鑑賞してもらう作品です。

[ 素 材 ]
水、sin波、振動スピーカ(2台)
アクリル製 水盤(600mm × 600mm × 30mm)